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ども。こんにちは飯島です。
皆さん季節の変わり目で体調はいかがですか?
そろそろ暖かくなり桜も咲き始め、外にでるのも楽しくなってきました(^^)
ですが、、、この間の連休前に私とうとうギックリ腰をやってしまいまして。。。
何も動けず(;:)涙涙涙の連休です。

 

いやぁ経験者ならわかるこの痛み( ゚Д゚) ほんと何もできずベッドから起き上がるだけでも声が出てしまう位の激痛( ゚Д゚)
かがむことさえできず手洗いに行くにも躊躇う位ブルーです( ゚Д゚)

 

普通に動けるのが、なんともまぁ~ありがたいことかと身に染みました。
数日で何とか痛みは治まりましたが、、今もなおサポーター付けながらちょこちょこリハビリ中でございます。

腰痛

力仕事だけでなく、同じ態勢をずっと取り続けての筋肉のコリ、冷えやストレスなど体を動かさなくても急になってしまうそうですので、日ごろの運動やストレッチが大事ですね~。
特に私は体も大きいので(゜゜)負担も多く、気を付けないといかんなぁと医者に注意されました(笑)

 

さて話は変わりまして。
前回のブログでもお伝えした、Punto D’oro.の展示会も無事に終了しました!
FacebookやInstagramなどでも情報を発信していたので見られていた方もいらっしゃいますが、改めてご報告です。

 

展示会に来て下さったお客様も改めて弊社まで商品を見に来て頂いたりと、ニットを通じて広がる輪。リピーターのお客様や新しい取引先など嬉しい出会いがありました。
展示会内容はこちらから⇒Punto D’oro.ブログ

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さて、展示会でも好評だったホールガーメントや成型ニット。
いつもとアプローチをかえて、今回はパターンについてご紹介します。

 

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■目次

・後肩について
・なぜニットだけなのか?
・製図の書き方・説明
・まとめ

 

■後肩について

さて今回取り上げるのは、後ろ肩(後肩減らし、セットインBなどとも言われます)について。
以前の基本的な形ブログでもご紹介しました。

 

セットインB-1セットインB
ニットセーターというと、このような形をイメージされる方も多いと思います。
ごくごく一般的な上衣で考えると肩線で接いでいる正肩。

前身頃・後身頃と分けているので肩で接ぐのはしごく当たり前ですよね。布帛やカットのパターンの原型も基本的に正肩で、パターン操作しやすいよう、NP~SP・片ダーツなどが基本です。

 

成型のニットだけが、肩線が後ろに回り込んだ不思議な形をしています。
後から見るとNPを起点に斜めに傾斜が下がっているのがわかりますね。

IMG_20160326_0001

 

■なぜニットだけなのか?

ではなぜニットだけこのような形の商品があるのでしょうか?
布帛などで、同じ様に肩線を後ろにする場合、後ろ身頃にデザイン線を描いて、前身頃に肩のパターンを移動させます。

出来上がるパターンも、傾斜のデザイン次第なので幾らでも形をいじれますよね。

 

IMG_20160326_0002

 

 

ですが、後肩のニットの場合は、最初から、後ろの傾斜を決めてから製図をするのです。
これが、非常にニットならではの作り方の面白いところです。
そもそも、なぜ前と後ろと前で別々の形をしているのか?
諸説ありますが、前後身頃を正肩のようにして編むと、前見頃、後身頃の肩傾斜は両方とも斜めになっているので、引き返し編みをして伏目をするか、捨て編みを付けてのリンキングになります。
このため、前後とも先の工程を踏むので伏目の編み時間・捨て編みを両方とも付けるなど効率が悪い。

 

後肩の場合は、後身頃の肩は減らしのみ、前身頃は水平のまま捨て編みをつけるだけで編み終わります。

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ですので、後肩という編み方は編みやすさや作りやすさ、そしてニットの伸びにより肩の収まりをカバーしやすいということから作られたものと聞いたことがあります。

 

布帛のパターンでは型の傾斜の長さと、前肩の長さも同じにしないと縫製できませんが、ニットですので刺す目の本数を合わせるため、前肩の水平の長さは後肩傾斜の目数に合わせています。

 

そう。。ニットだからこそのとても理にかなった形をしているのです!

 

■製図の書き方や説明

 

さて、その製図の描き方について。
後肩の減らしというのは、背巾からNPに向かって2コースで2目を減らす傾斜が一般的です。

IMG_20160326_0004
そのため上のイラストのとおり、
① NPを基準にしてゲージから割り出した角度で肩の傾斜を作成します。
② その後前見頃のNPから水平線を引き、肩下がり・肩幅の位置を決め、水平線の先~SPの距離、その延長で同じ距離を取ったところを胸巾にします。
③ 同じように後ろ傾斜の幅は前肩水平の巾Aと同寸に設定し背巾を作成します。
④ 後肩のAというのはゲージから取った角度ですので、巾のA目と高さのA目は同じ目数。
前肩の水平巾もA目数となります。
⑤ そこからAHを作成。
⑥ 袖山は後ろ肩傾斜の終わりとほぼ同じ高さに設定。これは袖をリンキングするときに、AH高さと袖山は同じコース数で1:1の目数で刺すためです。
カットソートは違い、周長が違っていてもニットの場合接ぐことが可能なのです。
(できるだけ布帛などのパターンと同じように形状や長さ合わせをすることが無理のない形を作るうえでの条件になります。)

 

基本的には、布帛などのパターン理論をベースに形をとり、編み方やリンキング、縫製の方法を考慮したうえでの作図をすることが肝心になりますね。

 

■まとめ

さて、駆け足で部分的に肩の作り方について説明しましたが、わかりましたでしょうか?
すみません、ちょっと難解でした(-_-)zzz

細かい内容ですので雰囲気わかってもらえれば良いのですが(笑)
ニットの教科書やパターン図解などはみた事はあると思いますが、よくあるのは布帛をベースにした正肩が多く、後肩の製図については殆どといっていいほど説明のあるものを私自身みた事がなかったので紹介してみました。

 

あくまでも私自身がニッターさんやパタンナー・リンキング技術者から見聞きして自分流にアレンジした方法ですので(‘◇’)ゞ
とってもニッチな内容ですが、参考になれば幸いです。

 

ニットのパターンといっても、体系的な方法などもなく、ノウハウなど個々の持ち味でやられているかと思います。
布帛とは違い、編み方(ゲージや組織)、縫製(リンキング・ミシン縫い)の方法で描き方がごろっと変わってしまうのがニットのパターンの面白さ。

最初から最後まで製作工程を理解し、適切なパターンが引けると良いですね!

 

機械があれば、今度はニットのパターン、特殊なものもご紹介できればと思います(^^)/
では、また!!

 

 

過去のシリーズを読みたい方はこちらをどうぞ↓↓↓

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて① ホールガーメントとは?

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて② そもそも横編みとは?

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて③ 手袋からセーターへ

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて④ どうやって一着を編んでいるのか

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑤ ニットのシステム/企画サポートいたします

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑥ 袖の寄せ減らし

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑦ WGの基本的な形をご紹介します

ニット製品の作り方・種類 ホールガーメントについて⑧ ボーダーの編み方・成型との違いとは?

記事を書いた人

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丸安毛糸 編集部

アパレル会社・企業向けにセーター用の糸と製品の販売を行っている丸安毛糸株式会社です。
素材セレクトから、製品化に至るまで、トータルでサポート致します。
皆さんと一緒に、皆さんの想いをカタチに致します!

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